7/23、7/24に一色小学校 「友情の山」のヤマユリが一般公開されました。
前日までは天気が安定していませんでしたが、雨も無事に上がり、いいお天気です。
ここでは300本もの自生のヤマユリを鑑賞することが出来ます。
地元のボランティアの方々の作業で、散策路も綺麗に整備されています。
とても立派なヤマユリが咲いていました。
また今回の公開に先立ち、7/22には今後のヤマユリ保全の為、「ヤマユリ講習会」が開かれました。
講師は神奈川県立フラワーセンター大船植物園のトミタさんです。
ヤマユリは神奈川県の「県花」ともされている花です。
トミタさん曰く、ヤマユリは非常にデリケートで育てるのが難しく、
また近年では盗掘や雑木林の荒廃によりヤマユリが減少していることもあり
友情の山に咲く自生の300本のヤマユリは大変珍しく希少であるとのことです。
ユリの品種は様々ですが、すべてが日本に結びついています。
例えば有名な「ユリの女王」と評される「カサブランカ」はオランダから輸入されたユリ科の植物ですが、
元を辿れば日本のヤマユリやタモトユリを交配させた花です。
ヤマユリの自生環境は水はけが良い傾斜地が適しています。
例えば、明るい林や草地、崖地などです。
ロッククライミングをするような場所にも良よく咲いているそうですよ!
生育パターンも他の植物とは違います。
季節的なサイクルは
春(4月上旬) |
夏(7月中旬) |
秋(11月中旬) |
芽が出る (この時点で花の数が決まる) |
開花 |
種が出来る |
※環境によって時期などはずれるとのこと
二宮のヤマユリは若干開花が遅めのようです
ただし、上記の表は「1年のサイクル」ではありません。
種から芽が出てから開花するまでは短くても6年掛かります。
ヤマユリの種は実の上部が開き、周りはなるべく開かないようになっています。
これはなるべく遠くに種を飛ばすために風が吹いた時だけ、上から種が飛んでいく。
という仕組みになっているようです。
(フリー素材屋Hoshinoより)
では種が地に落ちたあとはどうなるのでしょうか。
このように他の植物とは違い、長い年数をかけて開花します。
その為、一般的には球根から育てますが、友情の山のヤマユリは自生です。
今年のヤマユリが種になりまた花を咲かせてくれるのは6年後・・・
毎年成長を見に行くのもひとつの楽しみになりそうですね。
百合が丘の住宅の庭には、風に運ばれた種が少しずつ成長して花を咲かせるそうです。
友情の山からのおすそわけ、素敵です♪
繁殖・栽培にも特徴があります。牽引根(けんいんこん)や上根(うわね)など。
興味がある方は調べてみてくださいね。
このように育てるまでに時間が掛かり、
その間にウィルス感染や根が腐ってしまうともう開花しません。
そんなヤマユリが300本も咲いている友情の山は大変貴重であることが分かります。
また大変珍しい、キンラン、フタリシズカ、エビネ、ハンショウツル、ツルニンジン
といった植物もたくさん生えているそうです。
この価値のある友情の山のヤマユリを守るため、
今後も試行錯誤しながら住民が一丸となってヤマユリの育ちやすい環境づくりに取り組んでいかれるとのこと。
講習を受け、友情の山とこの取組みを二宮町の魅力の1つとして、一人でも多くの方に知っていただきたいと思いました。
友情の山のヤマユリ公開は7/30(土)、7/31(日)にも行われ、約700人の来場者を迎えました。
今回見逃してしまった方は来年も開催予定ですので、ぜひ鑑賞にいらしてくださいね。
一色小学校の児童の元気と住民の方の愛情をたくさん受けて育ったヤマユリが皆様をお待ちしています!
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