もち米稲刈りレポート“台風やイノシシの被害は乗り越えられたのか・・・?!”


 

 今年の5月に小田原市小竹の水田にて田植え体験イベントを開催して参加者のみなさんと一緒に苗を植えました。

あれから5ヶ月、もち米は成長し、いよいよ収穫の時期がやってきました!

本当なら、自分で植えた苗から育ったもち米を収穫をする。そこまで体験をしていただきたかったのですが、

残念ながら台風21号の影響でイベントは中止に・・・。

 

週末には関東にまたもや台風接近予報が出ていることもあり、

平日にスケジュールを組み、関係者のみで稲刈りをおこないました。

 

先週末の台風により、稲はほぼぺったんこ。
先週末の台風により、稲はほぼぺったんこ。

 

当日は快晴。

 

もともと稲の背が高く、穂の重みで結構傾いていたのですが、台風にとどめを刺された感じでぺったんこ・・・。

さらに、前夜にも雨が降り、田んぼのコンディションは最悪です。

 

 

穂の重さで以前から倒れてしまっている稲はすっかり色が変わって昨日の雨でグチャグチャに
穂の重さで以前から倒れてしまっている稲はすっかり色が変わって昨日の雨でグチャグチャに

 

 

もうだめなのでは・・・と初心者の私は考えてしまいましたが、

地元農家の方によると稲が倒れてしまっても実が泥水に浸かっていなければ収穫に問題はないそうです!

 

 

今日の戦力は9名
今日の戦力は9名
協力農家の小澤さんによるお手本
協力農家の小澤さんによるお手本

 

 

地元の協力農家の方のレクチャーを受け、作業スタートです!!

 

 

機械が入れない畔(あぜ)の際は手刈り
機械が入れない畔(あぜ)の際は手刈り

バインダ(稲刈機)を導入しての作業でしたが、稲が乾燥していないので機械に絡まったり、泥で思うように進みません。

根本が水でグジャッとなってしまっている稲はすべて手で刈っていきます!

水を吸っている稲は想像以上に重く、泥と格闘しながらの重労働が続きます。

刈った稲を紐で縛るところまでやってくれる優れものの稲刈機に感動!
刈った稲を紐で縛るところまでやってくれる優れものの稲刈機に感動!
実まで水に浸かり、芽が出てしまった稲は脱穀機に入れたときに粉砕されるか軽くて吹っ飛んでしまうそうです
実まで水に浸かり、芽が出てしまった稲は脱穀機に入れたときに粉砕されるか軽くて吹っ飛んでしまうそうです
昨日の雨で濡れてしまった稲は結構機械の中で絡まってしまう(人力で救出!!)
昨日の雨で濡れてしまった稲は結構機械の中で絡まってしまう(人力で救出!!)
倒れてしまった稲も、根本だけ起こせば機械での刈取りが可能
倒れてしまった稲も、根本だけ起こせば機械での刈取りが可能

 

1時間半でやっと三分の一ほど。

農家の方によると通常の倍以上の時間が掛かっているとのこと。

夢中で作業をすると時間を忘れてしまいますね。

 

休憩です。

 

 

休憩時間は小澤さんによる周辺の農業やイノシシの話などで盛り上がりました
休憩時間は小澤さんによる周辺の農業やイノシシの話などで盛り上がりました

 

 

これだけ稲が倒れているのでもうよく分からないですが、イノシシ被害も気になったので農家の方に聞いてみました。

すると、田んぼの裏の山で1日に4頭のイノシシが罠に掛かっていたとのことでした。

イノシシは稲を食べてしまう害だけではなく、体の汚れやかゆみをとるために稲の上に転がりまわる習性があるそうです。

 

 

田んぼのすぐ横にみつけたイノシシの足跡。でかい!
田んぼのすぐ横にみつけたイノシシの足跡。でかい!

 

まさに田んぼから山に向かっていったであろう、大きなイノシシの足跡を見つけました。

例年通り、近くにいることは間違いないようですね。

日が高くなるころには少し稲も乾いてきて、機械も進みやすくなりました。

 

半分ほど稲を刈り終えたところで、稲架(ハザ)を設置して束ねた稲を天日干しにする作業が加わります。

 

強風に負けないハザの組み立て方のレクチャーを受けます。

風などで倒れないおうな足の向きなどを教わりました
風などで倒れないおうな足の向きなどを教わりました
稲が乾いてきたことによって作業が少しスムーズに
稲が乾いてきたことによって作業が少しスムーズに
収量が多いため、ハザは2段掛け
収量が多いため、ハザは2段掛け
刈るより束ねて縛る方が面倒かも。
刈るより束ねて縛る方が面倒かも。

手刈りで刈った稲は藁で縛ります。もち米の藁は丈夫なため、正月のしめ縄やわらじを作るのに最適!

 

はじめはどうなるかと思いましたが、4時間掛けて無事に稲刈から天日干しまでの作業を終えることができました!

 

本日の成果
本日の成果

 

 

農家の方曰く、「通常であれば2.5俵(約150㎏)の収穫は期待できる量」とのことですが、

もち米はうるち米に比べて1本の稲に付く実の量が少ない事や水に浸かった時間が長く、穂発芽(ほはつが)になってしまったものは食用にならない為、

100㎏~120㎏まで収穫量は減るのではないか。とのことでした。

 

脱穀・精米するまでは油断できませんが、昨年と比べると明らかに収穫した稲の量や手ごたえが違います!

 

今年はイノシシ被害を防止するべく、電気柵を設置し準備万端でしたが、さすがに台風被害は防げませんでしたね。

週末からまた台風が接近するとのことで若干の不安がありますが、もち米と稲架が耐えてくれることを祈ります!

 

脱穀の作業は機械であっという間に終わってしまうとのことですので、またブログで結果報告としたいと思います。

お楽しみに!!